ライブが発表された直後から少ないキャパ数に心配の声があったGACKTさんの46歳の誕生日ライブ。
横浜パシフィコで行うライブにしては、あらゆる意味で異次元な空間でした。
ファンクラブからチケット先行がスタートすると、前列での鑑賞が約束されたプレミアムチケットは高額ながらも大人気。抽選結果の日になると落選したという声が多く出ていました。
ライブ当日は開演時間が約1時間押すという、いかにもGACKTさんらしい焦らし。確認作業が多かったと想像するだけで演出に期待が持てました。
正直、どこまで本気のライブをするのか未知数でした。最近のGACKTさんはトークや茶番が中心の構成のイベントが多くありましたから。
さらに昨年はバースデイライブ当日に風邪をこじらせ、声も体もボロボロでした。今回もライブ前に体が痛いとSNS上で発言していたので、今回のGACKTさんのコンディションも心配ではありました。
YOSHIKIやRIZIN、翔んで埼玉などからたくさんの花
GACKTさんのバースデイライブといえば、毎年多くの花が出されます。
今年も友人のYOSHIKIさんや、仕事関係の繋がりのお花が多くありました。
2019年のGACKTさんは元旦にYOSHIKIさんとパートナーを組み一流芸能人を守り、主演を務めた映画「翔んで埼玉」が公開されると大ヒット、さらに出演した「シンソウ坂上」が高視聴率を記録するなど大活躍されています。
しかし、解説を務めた格闘技イベント「RIZIN」ではGACKTさん独自のスローなスピード感に批判が相次ぎ、GACKTさん本人も向かないとして即解説引退という悲しい出来事もありました。
この届いた花はまさにYOSHIKIさん、「翔んで埼玉」、「シンソウ坂上」、「RIZIN」と今年のGACKTさんの話題をそのまま反映させたかのような並びでありました。
46歳誕生日ライブのレポート「横浜パシフィコ」
トータルで完膚なきまで感動させらたライブでした。
演出、セットリスト、ゲスト、映像、ダンス、GACKTさんの歌唱。どれも想像を大きく超えた内容でした。
大規模なライブをする前というのはSNSなどから予兆があったりするのですが、今回はアップ内容がおとなしめ。それだけにファンは「え、ここまで充実した内容なの?」という意味で感動させられました。
何年もオリジナルライブを行っていないということで、その流れからも今回のライブは良い不意打でした。
聴きごたえ、見応え充分なセトリ
20周年ということで、いろんな時代のGACKTさんを反映させた思い出の曲が多くありました。
覚えてる限りの曲名と、合ってるか分かりませんが、何となく順番も書いてみたいと思います。
Wooha
情熱のGRAFFITI
ジーザス
パパラパ
アノザーワールド
EVER
LUNA
君が追いかけた夢
ghost
oasis
オレンジの太陽
キミだけのボクでいるから
Flower
MIRROR
カッコよくスタートさせないWooha
ライブが始まると例年通りに過去のGACKTさんの名場面をカッコよく編集した映像が流れます。
しかし、映像は途中からカムイ学園に切り替わりイケメン研究部が登場、今日のライブのスタートやセトリを予想する場面になります。
そこで生徒会長がカッコよく始まるGACKT氏のライブを壊すwoohaからのスタートを予想した発言、または時間がないから情熱イナズマとGRAFFITIをミックスした曲をやっちゃえなど、めちゃくちゃな発言。
「そんなバカなことあるわけないだろ」と思わせておいて、ガチでWoohaからのライブスタートという。
さらには無理矢理ミックスされた情熱のGRAFFITIという謎の曲を本当に披露。ファンは嬉しそうではありましたが、ノリにくそうにしてました。
こんな悪ふざけのために真剣に作業したGACKTさんファミリーを想像するだけでゾッとします。
マイケルジャクソンの名曲でアレンジしたLUNAとEVER
ライブは事あるごとにカムイ学園の映像に戻るというパターン。
ある回ではGACKT氏の衣装を予想するという名目で、最終的に生徒会長がマイケルジャクソンのThis is itの有名なジャケットのイラストを披露します。This is Thatだとして映像が終わり、本当にマイケルそのままのシルエットのGACKTさんが登場します。
マイケル風の衣装に白のハットを被ったGACKTさんとダンサー。ステージはプロジェクションマッピングで洒落たニューヨークの夜を演出。マイケルの名曲にのせてダンスもマイケル風、しかし歌詞はLUNAというぶっ飛んだ演出。
LUNAが終わると、その後もマイケル風のベース音に合わせてEVERが始まりました。
アノザー、oasisなどの名曲
ファンが最も嬉しかったのは間違いなく久々にこの2曲が聴けた事でしょう。
アノザーはおふざけなしにオリジナルの演出。固定マイクでアノザーを歌うGACKTさんは洒落っ気があって若い頃とは違った味がありました。
oasisは「GACKTの無駄使い」として、着ぐるみを着て遊びの演出。絵は可愛いですが、GACKTさんの歌唱がガチなのが良かったです。
今のGACKTさんがoasisを歌うとどう変わるのか心配ではありましたが、しっかりとパワフルに歌いきっていました。露骨に歌唱力の分かる曲なので、笑いながらもGACKTさんの歌唱力の高さを再認識する場面でした。
昔の名曲をしっかりと表現していたという事でホッとしたファンも多かったと事でしょう。
2006年のドラパを連想さす「君が追いかけた夢」
oasisで歌唱力の健在にホッとしましたが、その後の「君が追いかけた夢」はさらにファンを胸熱にしました。
曲のイントロがスタートし、そこから00年代のGACKTさんがよくやっていた空気感でのセリフの演出。ここで涙をすするファンの声が多く聞こえました。
たまたま長くやってこなかった演出だっただけなのか分かりませんが、あの頃のGACKTさんがそのままカムバックしたような懐かしい雰囲気があったのは事実です。
GACKTさん側の「ずっとこういうGACKTをまた見たかったんだろ?」というような、GACKTさんチームのファンとの絆を感じました。
オレンジの太陽ではファンが主役
夕焼けの太陽を表現したプロジェクションマッピングがステージを包み、オレンジの太陽のイントロがスタートします。
最初、誰かゲストが登場してデュエットするのかと思いましたが、誰も登場しません。
映像が99年の大宮でのソロデビューイベントに切り替わり、当時のファンの姿を映します。続けて年代ごとのライブとファンの姿を映した映像が続きます。
ショウとケイの永遠の友情のテーマを、GACKTとファンの永遠の絆に置き換えた演出。見事でした。
その意味に気づいたファンのジーンとした空気が神秘的でした。
GACKTさんが一人でこの歌を歌い切ったのは初めてですね。
YOSHIKI、HYDE、キリショーのメッセと雄叫び
最後はビジュアライブなどでお馴染みの「GACKT!」のコールの煽りに入ります。駄目押しのサプライズにザワザワしてました。
その手前にキミだけのボクでいるから、Flowerをフラフラになりながらも遊び抜きで懸命にパフォーマンス。
その後で、いつもはライブの中盤にくるミラーがこの日最後にきたのです。しかも上半身裸で、キレた体を披露。
多くのファンがこの日のライブでGACKT!の叫びを煽られるとは思ってもみなかった事でしょう。
お腹いっぱいすぎて、もう何も入らなくて苦しいぐらいの気持ちだったと思います。
最後の雄叫び合戦の手前で今度はGACKTさんへバースデーソングのサプライズ。ゲストに過去に映画などで共演した有名な俳優が登場しました。
ある俳優は子役時代に2003年のライブの演出に参加。彼が当時のライブに来てた人を挙手で煽ると、かなりの方が挙手してました。これだけ長く付いて来てくれてるファンがいたという事で、GACKTさんも嬉しかった事でしょう。
サプライズは続きYOSHIKI、HYDE、キリショーから祝福メッセージ。かなり適当な感じのメッセージに会場は爆笑。特にHYDEさんは酔ってるのか寝起きなのか、パーカーのファスナーをいじりながらボヤボヤした事しか言ってませんでした。
映像にツッコミを入れながらもGACKTさんもお礼の挨拶。世界でトップ20に入るイケてる50代になることを宣言するなど熱い時間。
その後は雄叫びのラッシュが続き曲に戻り、最後のダメ押しの雄叫びでGACKTさんが酸欠気味にふらふらになって座り込みライブ終了。
その他良かった点
・衣装が細く切り替わった。どれもかっこいい
・GACKTさんの体力の健在。仕事量のガチさ
・プロジェクションマッピングのセンス
疑問に思った点
・楽器隊に照明があまりいかない。狭いステージだから仕方ない?
・おそらく音が席によってベースがキツイ。パシフィコ仕様のせい?
・ルミトンライトの色の指定映像。ラスヴィジュのような指示用紙を作る時間がなかった?
・曲によってはルミトンを持たずに拳を上げたりしたかった
・アルバムに伴うツアーはカオスツアーへ変更という事でOK?